ぷここん家の物語
from:ぷここん家オーナー・ぷここ
全ては15年前に始まりました...
「おかあさん、ネコが冷たくなってるよ…」
ある雨の日、当時小学校に行っていた娘は、小さくて黒い物体を両腕で抱きかかえて、血相を変えて家に帰ってきました。ずぶ濡れになって、かなり体温も下がっています。私が祈るような気持ちでその子の身体を温めていると…
すぐに意識がハッキリしてきて、まん丸のおめめが開いて、「きょとん」という顔で私たちを見ていたのです。そのあまりのかわいさに、私も娘もその子を手放すことはできず、「ココ」と名付けて、そのまま家の子として育てて行くことを決めました。
病気の猫ちゃんとの出会い
それからわずか1年後、今度は息子が小学校から帰ってきた時、小さなキジネコを連れて帰ってきたのです。その猫は、一目で病気だとわかる見た目をしていました。顔は目やにでグチャグチャ、鼻はズルズル、やせこけてあばら骨がクッキリ。
「可哀想やけど、ココに病気がうつるから元の場所に返しておいで」
それからしばらくすると、娘が帰宅。「お母さん、家の前に猫がいる。たぶんついてきたよ」見るとさっきの病気の子猫ちゃん…「よしよし、さみしかったんやねぇ」娘は目やにだらけの子猫を膝に抱え込むと、、「おかあさん、病気を治してあげたら、私が絶対に飼ってくれる人を探すから」と約束をしてくれたのです。
その後、薬を飲ませて3週間ほど様子をみていると、みるみるうちに元気になり、とってもかわいい顔を見せてくれるようになりました。「こんなかわいい子を手放せるわけないやん!」結局、その子もぷここ家の猫ちゃんになりました。
保護猫さんたちの預かりをするように
2匹のかわいい猫ちゃんたちとの出会いをきっかけに、私たちはノラ猫さんや捨て猫さんたちを預かる活動を始めました。ゴミ袋に入れられて捨てられていた子猫たち、車に轢かれて下半身付随になった子、飼い主さんが亡くなってエサがもらえなくなった猫...
助けを求めている猫ちゃんが本当に本当にたくさんいたのです。猫ちゃんを受け入れるということは、その病院代、エサ代、ケージや猫砂などにかかるお金... たくさんの費用が必要です。私がパートで働いたお給料と、活動を応援してくれる人からいただいたお金で、この10年間ほど、なんとか全部で400匹ほどの猫ちゃんを預かって、育てて行くことができました。しかし、2020年になると状況は一変します。新型コロナウイルスの流行により、それまでの支援がぱったりと止まってしまったのです。
クラウドファンディングで猫カフェに挑戦
少しずつ減っていく貯金...このままでは、多頭飼育崩壊が起きてしまう。人間に見捨てられて、辛い思いをしてきたこの猫ちゃんたちだけには、これ以上つらい思いをさせるわけにはいかない…自分たちでなんとかするしかない...
娘、息子、主人と悩んで悩んで、考えて考えて、私たちは50匹程の猫ちゃんたちと一緒に、猫カフェをオープンすることを決めました。右も左もわからない中、猫ちゃんたちを幸せにしたいという一心で、クラウドファンディングに挑戦。皆様のお力添えの元、保護猫カフェをオープンすることができました。
そして誕生!保護猫カフェ・ぷここん家
不安たっぷりでスタートしたカフェでしたが、実際にオープンしてみると、予想もしなかったほど、お褒めの言葉をいただきました。
「猫ちゃんたちがとっても人なつっこい」
「こんなにたくさん猫がいるのに、嫌なニオイがほとんどない」
あるお客さんは、オヤツをあげなくても猫ちゃんが膝の上や身体のまわりにやってきて、なついてくれるので「まるで魔法使いになったみたい」と言ってくれました。
猫ちゃんが好きな方、これから飼ってみたいと思っている方、ぜひぜひ一度、お立ち寄りください。スタッフ一同、猫ちゃん一同、笑顔でお待ちしております。
(公式HPより)