鎌倉ねこの間「ご縁のあった猫を幸せにする」|推し猫グランプリ上位入賞者インタビュー

『推し猫グランプリ2020』猫カフェ部門で見事に6位入賞された「鎌倉ねこの間」さん。

鎌倉大仏にほど近い、山間の静かな住宅地にある古民家風の一軒家にて保護猫カフェを運営されています。

今回は、保護猫活動をスタートしたきっかけや想い、新型コロナウイルスの影響などについてお話を伺いました!

◎鎌倉ねこの間とは?基本情報・略歴

 

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・鎌倉大仏の高徳院から徒歩10分の好立地
・アクセス:江ノ電バス・京浜急行バスの「打越(うちこし)バス停」下車、徒歩3分
・緑の中の古民家風保護猫カフェ
・玄関から梁までの高低差は約6メートル。開放的なのんびり空間「ねこの間」が魅力
・アニコム損保の登録代理店

◎推し猫グランプリ受賞について

Q.『推し猫グランプリ2020』6位入賞おめでとうございます! 受賞を知った時のお気持ちや周囲の方の反応はいかがでしたか?

個人経営の小さな保護猫カフェですので、ノミネートの時点で大変な驚きでした。

6位入賞も狐につままれた感じ…というのが正直な感想でしたが、じわじわと嬉しさがこみあげてきました。

今後の励みにいたします!

 

■6位入賞をお知らせした各種SNSには多くの「いいね」が集まり、当サイト内も温かい応援コメントで溢れていました。

私の中では今までもこの先もダントツ一位!

すごい✨✨
おめでとうございます✨
インテリアも素敵ですしやっぱり店主さんが最高💕

猫ちゃん達に対する愛情も言わずもがなですが、お茶とケーキが美味しいのもポイント高いです😻😻😻行けない間にいた猫ちゃん達の情報がファイリングされているのも有難い!!!

 

◎鎌倉ねこの間×新型コロナウイルスの今

Q.新型コロナウイルス感染症の影響を受け、カフェの臨時休業など、大変な影響があったかと存じます。 コロナが保護猫活動に与えた影響や今後の願いなどについて、ご意見をお聞かせください。

▲臨時休業後、約2か月ぶりの営業再開をお知らせ

 

新型コロナ以前は「カフェで収益を得ているのだから、売り上げが下がれば営業努力すべきであり、寄付はいただきたくない」と考えていました。

しかし、コロナによる緊急事態宣言が出され、4月5月とまる2か月間臨時休業せざるを得ない状況に……。

そんな折、ありがたいことにお客様から「寄付したいから口座情報を公開して」との声が多数寄せられ、悩んだ末にお言葉に甘えることにしました。

 

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皆様からのご寄付により、現在までのコロナ禍はなんとか乗り切れており、感謝の一言に尽きます。

 

■個人で経営されている店舗だからこそ、緊急事態宣言による休業で大きな影響を受けたそうです。

困った時に「支援したい!」と思ってもらえたのは、きっとそれまでの店主さんやスタッフさんたちの人望と信頼があったからこそ。

可愛い保護猫ちゃんたちはもちろん、支援者さんたちと店主さんの強いつながりを感じますね!

 

◎鎌倉ねこの間として保護猫活動をはじめたきっかけと想い

Q.保護猫カフェ・保護猫活動を始めたきっかけや経緯、活動に対する想いを教えてください。

 

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昔から興味のあった保護猫活動を自宅でやれないものだろうか?と50歳の誕生日を機に考え始めました。

家族に相談し、資格試験を受け、自宅を保護猫カフェ向けにリフォームし、思い立ってちょうど一年後にオープンしました。

「殺処分ゼロ」などという大きなことを言うつもりはありません。目的はシンプルです。

「ご縁のあった猫を幸せにする」

ただそれだけをモットーに、今後も続けていきます。

 

Q.猫カフェ「鎌倉ねこの間」をオープンされてから現在に至るまで、特に印象に残っている出来事がありましたら、ぜひお聞かせください。

明日トライアルに出ていく子猫を、スタッフ猫&教育係のトラとしまが両側から挟んでなめる姿には毎度胸が熱くなります。

彼らはこうして既に120匹もの猫をここから送り出してくれたので。

 

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▲教育係&スタッフ猫 しま&トラが子猫を送り出すひとこま

 

Q.猫スタッフさんたちと過ごす中で感じる「幸せな瞬間」や「大変だと感じる」のはどんな時ですか?

当然ですが根っからの猫好きなので、お客様がいないまったりした昼下がりも幸せです(笑)。

トライアルの日、別れはいつも辛いものですが、「幸せになれ!」と念じながら送り出しています。

 

受け入れから譲渡まで、猫たちと家族のように向き合う店主さん

なんと店主さんはカフェ経営も保護猫活動も初挑戦! それにも関わらず、思い立ってからたった1年で「ねこの間」をオープンされました。決断力と行動力に脱帽ですね!
1匹1匹と家族のように向き合う「ねこの間」スタイルが、猫ちゃんたちの安心した表情を引き出しているのかもしれません。

 

◎里親さんとのつながり

Q.多くの保護猫さんは獣医師ルートでお迎えするとのことですが、どういった経緯で保護され、鎌倉ねこの間さんにお仲間入りをするケースが多いのでしょうか?

お世話になっている動物病院に運び込まれた保護猫は、そこで必要な検査と処置をすべて済ませていただいたのち、ねこの間にやってきます。

また、一般の方から直接「子猫を保護しました」という連絡を受けた場合は、必要な検査項目を伝え、まずは近くの動物病院ですべての検査・処置を済ませてから連れてきていただくようお願いしています。

 

Q.インスタグラムに、正式譲渡先の飼い主さまからの近況報告が掲載されており、譲渡後の丁寧なつながりが感じられます。 里親さんとのつながりを大切にするうえで、意識されていることはありますか?

 

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▲画像クリックで里親さんからのメッセージが閲覧できます

 

保護猫は「ねこの間」に来る前までに、保護主さん、病院の先生、スタッフさんたち、預かりボランティアさんにたくさんたくさんお世話になっています。

また、ねこの間に来てからは、多くのお客様にかわいがられ、その幸せを願ってもらっています。

なので、「譲渡して終わり」ではありません。その子の成長した姿、今どんな場所でどんな表情をして暮らしているのか?を関わったすべての人に伝え続けること。

そこまでが保護活動だと考えています。

 

「譲渡」では終わらない、関わった人たちへの感謝を込めて

「ねこの間」公式インスタグラムをみると、里親さんたちからの丁寧なメッセージがズラッと並びます。
驚くのは温かいメッセージの量、頻度、交流の深さ。
里親さんや譲渡した猫ちゃんたちとのつながりはもちろん、これまでに少しでも「ご縁」のあった人への感謝の気持ちが込められた投稿は、まさに「鎌倉ねこの間」のあたたかさそのものだといえるでしょう。

 

◎写真を撮りたくなる保護猫×カフェスイーツの魅力

Q.カフェの運営や猫スタッフさんのお世話などを担当します「人」スタッフさんは、現在何名くらいいらっしゃるのでしょうか?

カフェの運営は基本的には店主一人でやっていますが、必要に応じて家族や友人が手伝ってくれています。

 

Q.預かりボランティアさんのもとで里親を募集している「外猫」さんについて、現在、ボランティアさんは何名くらいいらっしゃるのでしょうか?

▲画像引用:「鎌倉ねこの間」カフェの外の里親募集サイトより

現在、預かりボランティアさんは4家庭です。

ねこの間には入れない成猫や検査にひっかかってしまった猫は、保護主さんや一時預かりボランティアさんにお世話になっています。

彼らなしでは現在の活動は成り立ちません。心から感謝しています。

 

Q.各種紅茶やスイーツ類なども非常にこだわりを持たれていますね! こだわりポイントやおすすめ商品がありましたら、ぜひ教えてください。

モーリス・メセゲのハーブティ、スリランカ紅茶専門店ティーレンテの紅茶、お抹茶や有機コロンビアコーヒーなどをお楽しみいただけます。

▲5種類のブレンドから選べるモーリス・メセゲのハーブティ

 

▲三毛猫シフォンケーキ(バニラアイス・猫クッキー添え)

 

▲抹茶どら焼きセット

 

鎌倉にぴったりなオシャレ&おいしい紅茶も絶品!

なんと「ねこの間」では、その日の体調や気分に応じて選べるハーブティや紅茶も堪能できます。
スイーツにちょこんと添えられた猫クッキーは、つい写真を撮りたくなること間違いなし!
鎌倉のほっと一息つける古民家風カフェ×美味しいスイーツ×かわいい猫たち……。
優しさと癒しの詰まったゆったり空間に、ぜひ一度足を運んでみたくなりますね!

 

 ◎アニコム損保の代理店登録に込めた想い

Q.鎌倉ねこの間様はアニコム損保の代理店登録をされていますが、登録をしたきっかけや想いをお聞かせください。

 

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動物の医療費は高額です。医療費が払えずに飼育放棄されることをなんとしても防ぎたい、というのがまず第一。

また、保険に入っていれば猫を病院に連れていきやすくなります。それによって病気の予防や早期発見にもつながります。

ある程度経済的余裕のある方に譲渡したい、という願いもありますね。

さらに詳しい説明はこちら(鎌倉ねこの間公式HP)

 

※ねこの間を介してペット保険に加入すると、手数料が鎌倉ねこの間へ入ります。つまり、保護猫譲渡活動を継続的に応援することができます。

 

◎鎌倉ねこの間の皆さんからメッセージ

 

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Q.最後に、保護猫活動家の方や読者の皆様へ向けて、メッセージをお願いいたします。

お客様として保護猫カフェに遊びに来ていただくことが、ダイレクトに保護猫活動を支えることになります。

ぜひかわいい猫たちと遊びにきてくださいね!

 

Q.ちなみに『第2回推し猫グランプリ』にはご参加いただけますか?

今回のようなカタチでよろしければぜひ!

よくインタビューで「今後の抱負・夢は?」と聞かれますが、「今の活動を細く長く続けていきたい」とそれだけを考えています。

 

◎まとめ

取材を通じて、「ご縁のあった猫たちを幸せにする」という店主の一貫した強い想い・優しさがひしひしと伝わってきました。

都会の猫カフェでは実現できないような、伸び伸びとした環境で過ごす保護猫ちゃんたち。そんな猫らしさを感じられる空間だからこそ、

「何度でも訪れたい」「困った時には助けたい」「応援したい」そんな風に感じるファンが後を絶たないのかもしれませんね!

鎌倉を訪れた際は、ぜひ一度足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

取材・文/南マイコ

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