個人で保護活動をされているという『にこねこ【保護猫の保育園】』が2024年の推し猫グランプリ3位を受賞しました。
大人気のYouTubeには、過酷な環境から幸せな家猫になるまでの過程をまとめた長時間の動画がズラリと並んでいます。
その傍ら、穏やかな猫ちゃんたちの様子やクイズ企画を楽しめるライブ配信がたくさん開催されており、多くのファンが集まっています。
保護猫のための『にこねこ保育園』は、どんな想いでどのような活動をされているのでしょうか?
運営者であるにこママさん、にこパパさんに、にこねこ保育園についてお伺いさせていただきました!
◎にこねこ【保護猫の保育園】さん基本情報
・『保護猫の保育園』として個人でされている保護活動
・にこママさん、にこパパさん(ご夫婦)が運営
・YouTubeチャンネル:youtube.com/@niconeko2575
(チャンネル登録者数:18.5万人(2025年1月時点))
・サブちゃんねる:youtube.com/@nicorilla
・Instagram:instagram.com/niconeko.2575
・X(旧Twitter):x.com/niconeko2575
・にこねこオリジナルグッズ:suzuri.jp/NICONEKO
◎『推し猫グランプリ2024』3位入賞
Q.『推し猫グランプリ2024』3位入賞おめでとうございます!受賞を知った時のお気持ちや周囲の方の反応はいかがでしたか?
この投稿をInstagramで見る
ありがとうございます!とても嬉しかったです!
いつも応援してくださっている視聴者様に感謝の気持ちでいっぱいです。
■推し猫グランプリ受賞をお知らせしたSNSや結果発表サイトには、温かいメッセージがたくさん寄せられました!
推し猫グランプリ、準々グランプリおめでとうございます😆👏㊗️🎊🎉🎉🎉私にとって、にこねこ保育園が一番✨グランプリだと思ってます✨にこ園長良かったね💖
わぁ〜い🙌おめでとうございます❤️パパさんとママさんの愛情たっぷりの活動のおかげで、たくさんのニャンたちが幸せな猫生を掴んでる😂これこらも応援します!
おめでとうございます。👏にこりらの面白さ美男美女揃いの園児、よりたくさんの方に知って貰いたい‼️見ないと損するよ~
おめでとうございま~す👏🎊お二人を応援してくれてる方々が沢山おられてめっちゃ嬉しいです✨優しいお二人をもっともっと皆さまに知って貰いたいなぁ💕
◎にこねこ保育園のはじまり
Q.ご夫婦で保護活動をされているとのことですが、どのような経緯で始められたのですか?
主人も私も子供の頃から動物が大好きで、2011年9月に、縁あってお外の猫さんを家族に迎えました。
当時はペット不可マンションに住んでいたため、その子を迎えるために戸建てに引っ越しました。それからというもの、庭に迷子の子猫が現れるなど、なぜか保護が必要な子猫に出会う機会が増えていきました。
最初は保護活動なんて全く分からず戸惑ってばかりでしたが、幸い優しい里親様へご縁を繋ぐことができ、保護した子猫が幸せになった様子を見て、とても心が満たされたことをよく覚えています。
Q.SNSの活用はいつから始められたのですか?
経験を積み、保護する頭数も少しずつ増えていく中で、生まれながらに難病を抱え、必死に生きている子に出会いました。
難病と闘っているその子のことをたくさんの方に知ってもらいたい、保護活動や保護猫の魅力をもっと多くの方に知らせたいという思いがあり、活動内容をSNSで配信することをスタートしました。
◎ご夫婦で奮闘する保護活動
Q.にこねこ保育園では何匹くらいの保護猫さん(園児)を預かっていますか? にこママさん、にこパパさんお二人のみですべてのお世話をされているのですか?
入園する子、里親様の元へ卒園する子、常に入れ替わりはありますが、年間約30~50匹保護しています。我が家の子達も含めると自宅には常に20~30匹の猫ちゃんがいる状況です。
それらすべての猫ちゃんのお世話を、夫婦二人だけで行っています。
以前は共働きで夫婦共に働きに出ていましたが、生後間もない乳飲み子をたくさん保護するようになってからは、1~2時間置きの授乳に対応するため、私は在宅でできる仕事へシフトしていきました。保護活動は費用がかかるため、主人が仕事を頑張ってくれています。
Q.にこ園長はじめ、飼い猫である『にこねこファミリー』のみんなも日々協力してくれてるみたいですね。
はい、現在7匹のにこねこファミリーがいます。
次から次へとご入園する新入生たちを優しく見守りながら、一緒に子猫の面倒を見てくれたり……。
いつも本当に助かっています。
Q.命の危険がある子と接する機会も多いようですが、お二人は一般の人が知らないようなケアもたくさん実施されていらっしゃいますね。もともと猫の医療について知識や経験があったのですか?
猫の医療については全く知識も経験もありませんでした。
常に分からないことばかりでしたので、ベテランのミルクボランティアさんの本や投稿を読んで勉強しました。
何より有難いことに、活動を通して大変素晴らしい動物病院や獣医師の方々に出会うことができ、いつも助けていただいております。
Q.命と向き合うとても大変な活動ですね。長い間どのような想いで続けられているのでしょうか?
せっかく生まれてきたのだから、幸せになって欲しい。美味しいご飯と新鮮なお水が飲めて、温かいお家の中で、優しい家族と愛情いっぱいに暮らして欲しい。
目の前の命と向き合いながら、シンプルにそれだけを思っています。
保護活動家にとって、人慣れしていない猫を保護して里親様へ繋げるということは、とてもハードルが高く大変なことです。しかし、どんなに憶病でも、人間不信でも、必ず幸せに繋げることができるということを実現していきたいと思います。
◎YouTubeを通じたファンとの交流
Q.運営YouTubeチャンネルの登録者数は18万人以上と驚くべき数字ですね。注目を集めるきっかけを教えていただきたいです。
保護活動の内容を配信しているチャンネルですので、視聴者の皆様それぞれに思い入れのある保護猫がいると思います。ただその中でも特に多くの方が心を寄せてくださったのは、私達の家族として迎えた『うずらちゃん』だと感じています。
保護した時点でわずか2週間の余命宣告を受け、36日間しか一緒に暮らすことができなかったのですが、私達にとってとても大切な子です。
Q.YouTubeは長時間のリアルな映像が多く、編集も手が込んでいます。にこママさん、にこパパさんが自分たちで撮影・編集を行っているのですか?
撮影も編集も、全て自分達で行っています。
保護する際、ケガを負っていたり、衰弱していたりなど、猫ちゃん達の可哀想な様子をお届けしなくてはならないことも多いです。
だから、過酷なお外で苦労してきた子達がみるみる元気になって、お友達や仲間と一緒に生き生きと過ごせるようになるまでの過程を、分かりやすくお伝えするよう心がけています。
クスッと笑ってもらえていることを信じて、私達のどーでもいいような雑談も……。笑
Q.ライブ配信にはたくさんの方が集まっていますね。支援者様との関係において大切にしている想いなど教えていただきたいです!
https://www.youtube.com/watch?v=bLfh0yAXAAQ
ライブ配信で視聴者様と交流できることが、私達にとって楽しみな時間となっています。
にこねこファミリーや園児達の近況、可愛い様子をリアルタイムで楽しんでいただけるよう心掛けています。
メインチャンネル【にこねこ】では事前告知アリの月一ライブ配信を行っているのですが、サブチャンネル【にこりら】では告知ナシのゲリラライブを不定期で行っています。
ほぼ毎回クイズ企画を行っているため、視聴者の皆様はライブの通知が来るのをドキドキ楽しみながら待ってくださっています。
同世代の視聴者様も多いので、いつも昭和トークで盛り上がっていますよ。笑
◎『にこねこ【保護猫の保育園】』さんからのメッセージ
この投稿をInstagramで見る
Q.最後に、ファンの皆さんや猫好きな読者の方へ向けて、メッセージをお願いいたします!
いつも応援してくださり、ありがとうございます!
保護活動は大変なこと、悲しいこともありますが、それ以上に嬉しいことや幸せなことがたくさんあります。
活動内容を配信することで、目の前の命に手を差し伸べてくださる方が一人でも多く増えてくだされば、とても嬉しく思います。
より多くの子達を幸せにできるよう、これからも頑張り続けますので【にこねこ保育園】をどうぞよろしくお願いいたします♪
Q.次の第6回『推し猫グランプリ2025』もご参加いただけますか?
応援してくださる皆様のためにも、ぜひ参加させていただきたいです!
◎『にこねこ【保護猫の保育園】』さんインタビューまとめ
ライブ配信は、ファンから寄せられるコメントをリアルタイムで読みながら進行され、みんなでお話しているような和気あいあいとした楽しい時間です。
また、にこねこ保育園にはたくさんの物資や想いが届き、支援者様が亡くなった子のお墓参りをされることもあるなど、たくさんの方の強く深い愛に支えられています。
そんな多くのファンの温かさに、保護活動で張り詰めたお二人の心がほぐされ、救われているようです。
癒されたお二人は、また猫ちゃんを救います。
そしてその姿を見て、また多くの方が支援します。
直接会うことが少ないSNS上で、このような素敵な循環が生れていることに、心が温まりますね。
猫と向き合うにこママさん、にこパパさんのお声は、いつも柔らかくお優しいです。遊んだり撫でたりの癒し時間だけでなく、つらい状態の猫ちゃんと向き合う時も同じ優しいお声。
どんなときも変わらないお声から、優しさの根底に「どんな子も必ず幸せに繋げる」という強い意志を感じます。
「せっかく生まれてきたのだから」とシンプルな気持ちで動くお二人を、ぜひみんなで応援していきましょう。
素敵な循環が大きくなって、世のすべての猫ちゃんにまで届くと信じて。
取材/文:大久保ユカコ