『推し猫グランプリ2020』で見事8位に入賞された「ねこぱんち!Paraguay」さん。
7匹の保護猫ちゃんと一緒に、南米パラグアイでの海外移住生活を送られています。
そんな保護猫ちゃんたちとの日常や、移住先であるパラグアイでの生活、YouTubeへの発信などについてインタビュー! 南米のペット事情を含め、貴重なお話をたっぷりとお伺いしました。
◎ねこぱんち!Paraguay×7匹の保護猫ちゃん
・YouTubeチャンネル:ねこぱんち!Paraguay
・ライブ配信用チャンネル:ねこぱんち! Live channel
・サブチャンネル:noa noa
・チャンネル登録者数:4万人以上(2020年8月時点)
・7匹の保護猫ちゃん×パラグアイでの海外移住生活を発信中
・ヒメちゃん:最初の迷い猫
・くぅちゃん&マロン君:ヒメちゃんの子ども
・やまと君:パラグアイの山猫マーゲイの血が入る子猫
・ノアちゃん:屋根の上で保護、右頬と鼻の皮膚炎が完治
・ジン君:最初の約束の子(やまと、ノアより前に譲渡を約束されていた)
・ゆきちゃん:隣家の廃屋で保護、当時は左足にケガ
◎仲間と盛り上がった推し猫グランプリ投票
Q.『推し猫グランプリ2020』8位入賞おめでとうございます! 受賞を知った時のお気持ちや周囲の方の反応はいかがでしたか?
▲画像引用:「ねこぱんち!Paraguay」YouTubeチャンネルより
本当にありがとうございます!
参加させていただくということで、視聴者の皆さんというか、仲間のみんなにお知らせしたらすごく盛り上がりまして(笑)
「じゃあ投票してくるねー!」という話で盛り上がりました。本当にありがたい限りです。
8位入賞という結果を受け、皆さん一緒に喜んでくれたのもとても嬉しかったです。
そんな仲間と出会え、私は幸せ者です。
Q.ファンのお仲間と、YouTubeライブ配信で活発に交流されていますね!
そうですね、毎週金曜日に定期でライブ配信をしているほか、できる時はゲリラ配信(不定期での配信)も行っています。
多い時は週に3回くらい、ライブ配信をしていますね。
そこでは、「来てくれた皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしたい!」をコンセプトに色々と工夫をしています。
もちろん、私も皆さんとの交流が楽しいですね!
◎7匹の保護猫ちゃんとの暮らし
Q.現在7匹の保護猫ちゃんと生活されていますが、大変だと感じることはありますか?
「大変?」と聞かれると、いつも悩むんです(笑)
大変なようで、逆に数が多い分、猫同士でいろいろと解決してくれますね。
人間がすべてに手をかけなくとも、猫たちでうまくやってくれています。お世話そのものは7匹分ですが、思っているほど「大変だ!」という感じはないです。
Q.7匹の猫ちゃんたちの性格や魅力について教えてください。
一番やんちゃなのがノアです(即答)! ゆきは何されても動じないタイプですね。
猫同士の相性もあるにはあると思うんですが、みんないることでまとまっている感じ?
例えば、やまとはマロンにすごく甘えるんですが、他の子には甘えずに、お兄ちゃんぽくなったり。
誰が誰と仲良しとか、そういったバランスはありますが、みんなが良い感じで適当に、うまくまとまっている感じですね。
猫同士のトラブルもなく、良いバランスで生活できているのも、本当に何かの巡り合わせ?のような気がしています。
ご縁がつないだ7匹の命
「1匹、また1匹と縁がつながって、引き寄せられるように集まった結果が今の幸せな生活になっている」と笑顔で語るママさん(飼い主さん)。
インタビュー中も7匹が画面上に登場し、優しく語り掛けるママさんの優しい表情がとても印象的でした。
そんなママさんに、日本から遠く離れたパラグアイでの暮らしや「ネコ」事情について伺いました!
◎パラグアイの「ネコ」事情
Q.パラグアイに海外移住されたきっかけを教えてください。
もともと「海外に移住しよう」とは考えていましたが、どこの国にするかは決めていませんでした。
色々な国を調べているときに、TVでたまたまパラグアイの番組を目にして。気になって調べているうちに、不思議と、パラグアイに移住する話がどんどん進んでいったんですよね。
人との出会いもあって、「このまま移住してしまおう!」ということで、トントン拍子に話が進みました。これも何かの縁というか、巡り合わせだと思います。
Q.実際にパラグアイに移住してみて、どうでしたか?
今住んでいるところは日系移住地なので、日本語で生活ができます。8年住んでいても、公用語であるスペイン語はほとんど覚えられていなくて(笑)
それでもある程度は日本語だけで生活できてしまうので、移住する時にはとても楽でした。安心感もあるし、良いところだと感じています。
言葉の壁がない分、意外とスムーズに慣れることができたかなと思っています。
Q.移住段階から、パラグアイで猫ちゃんを飼う予定はあったのですか?
いえ、最初のきっかけは迷い猫ちゃんですね。家にやってきた子猫を思わず保護したのが始まりです。それが生後2か月くらいの「ヒメ」ですね。
そこから、ご縁があった猫ちゃんを受け入れていたら、気が付いたら7匹になっていた感じです(笑)
Q.「猫を飼う」ことに関して、日本とパラグアイで文化の違いはありますか?
はい、認識そのものがまったく違います。
パラグアイでは基本的に、動物を外で飼うことがほとんどです。日本のように「室内猫・家猫」という文化はほぼありません。
(家の)中と外を自由に出入りする家庭はありますが、基本は外で生活する感じですね。
それと、大規模な大豆農家さんがとても多くて、ネズミが入らないように「倉庫番」といして猫ちゃんのエサを置いておく家庭がすごく多いです。
Q.では「猫ちゃんも家族」というよりも、エサをあげるだけの関係性というイメージが強いのでしょうか?
まさにそんな感じです。だから、猫ちゃんが増えても減っても、「最近増えたね」「ちょっと減ったかな」という感覚ですね。
猫ちゃんたちの健康状態もおそらく把握していないですし、猫のケアをするとか、そういった考えもほとんどありません。
私は日本から移住してきたので、どちらかといえば日本のスタイルで猫ちゃんたちと生活しています。なので、逆に地元ではめずらしい家だって思われていますね(笑)
◎動物医療体制にみる日本との文化の差
Q.ネコちゃんの健康状態を把握しない文化だということですが、万が一病気になった時のケアは?
地元の方は深く関与しないことがほとんどです。
以前マロンが尿管結石になって、病院に連れて行ったことがありますが、周囲の人からは「治療してもらえてすごく幸せな子だね」と言われました。
日本の感覚とは常識や当たり前、概念そのものが全然違うことを再確認しました。
Q.猫の治療が一般的ではないとすると、動物の医療体制はどうなっているんですか?
私が住んでいるのはパラグアイの中でも田舎町なので、きちんとした資格を持っていないかも?という人が治療を請け負っています。
なので、ちょっとした異変であれば診ていただけます。ただ、大きな問題があると、そこまでの設備も知識も経験もないので……。
地元の方では、その時点で諦める方もいます。
マロンの時も、最初はそういった(おそらく無資格の)人に診てもらいました。でも、やっぱり治らなくて。結局は国境を越えたブラジルの病院まで行きました。
パラグアイでも都市部に行けば設備の整った動物病院があります。ただ、ブラジルと比べると医師のレベルや経験値が違うと感じています。
Q.新型コロナウイルスの影響で、ブラジルとの国境が封鎖されたと伺いました。実際の影響はどうだったのでしょうか?
2月ごろにブラジルとの国境が封鎖になって、8月時点でも封鎖が続いています。
マロンの病院に行ったのは去年(2019年)の12月だったので、ブラジルに行ける時期で良かったです。
パラグアイ国内でも町ごとに封鎖されています。もしパラグアイ国内の動物病院に行くにしても、猫の病気を理由に町を出るのは難しいかもしれません。
今は何事もなくみんな元気なので、このまま何もないことを祈っています。
「日本スタイル」で、全力で猫を愛するねこぱんちさん
パラグアイは住みやすい!と語る一方で、医療体制に関してはぐっとシビアな表情に。
日本との文化の違いを受け入れつつも、「命」には全力でできる限りを尽くすママさんの熱意がひしひしと伝わってきました。
動画内でも、ノアちゃんの皮膚炎を薬草風呂で完治させた様子が記録されています。
ママさんの行動力には脱帽ですね!
https://youtu.be/Ymx11xQUKG4
◎たった1年で登録者数4万人!「ねこぱんち!Paraguay」×YouTube発信
Q.たった1年強でチャンネル登録者4万人は本当にすごいですね! 撮影の時に意識されていることはありますか?
登録して頂いた皆様のおかげです。本当にありがたいことです。
撮影ですか……。うーん、意識して撮ろうと思っても、猫ちゃんたちは思った通りに動いてくれないですよね(笑)
なので、何か撮っているうちに面白いことをしてくれることが多いです。
オモチャを渡して遊ばせてみたりと、いろいろとチャレンジもしましたが、思った通りにはならないですね(笑)
だから、普段撮っている動画の中から気になるシーンを抜粋して編集することが多い気がします。
Q.なるほど! では、猫ちゃんの様子を長時間撮影することも多いのでしょうか?
そうですね、1日に1回は動画を撮影するようにしています。それでもストックできるほど動画は作れていないので、編集したものからすぐに公開しています。
SNSやブログも思うようには手が回っていないので、その点は反省ですね。ただ、YouTubeをメイン媒体として、力を割り振れるようになったのは良い点かと思っています。
「知ってもらう」という段階から「来てくれた人に楽しんでもらう」という段階にシフトチェンジしてきていますね。
Q.発信のバランスが変化した結果、現在のライブ配信活動につながっているのですね!
https://youtu.be/Z9u9Rjq6S6Q
はい、ライブ配信では来てくださった方に楽しんでもらえるように、ミルクタイムやおやつタイムを作ったりしています。
なので、視聴者である仲間の皆さんとのコミュニケーションは、YouTubeがメインになってきていますね。
やまとがうちに来てくれた時期にぐぐっと視聴回数が伸びて、視聴者の方に知っていただける機会も増えました。そのタイミングから、徐々にYouTubeでの発信に比重を置くようになりました。
Q.継続した発信が、現在のご活躍につながっているんですね!
そうですね。
動画を見ていただけるタイミングも、巡り合わせといいますか、ご縁がつながった結果だと思っています。
あとは、来てくださっている方との交流を大切にしたいと思っていて。YouTubeのライブ配信というカタチで、皆さんとのつながりを持つことができたので、今すごく楽しいです!
『配信者と視聴者』という距離感ではなくて、みんなで一緒にワイワイ楽しめる場所ができたらいいなって考えています。
楽しんでくださる方が1人でも増えてくれたら嬉しいなと思います。
Q.今後の目標やビジョンはありますか?
ジンを引き取る時に、ジンを含めた4匹の猫ちゃん(ヒメ、くぅ、マロン、ジン)での生活をイメージして家を建てたんですが。予定外に7匹の猫ちゃんと生活することになったので(笑)
今の家の間取りが、7匹の猫ちゃんたちがのびのびと生活できるような環境ではないんです。こっちは来ちゃダメとか、そういった制限も多少ある環境なので。
猫ちゃんたちが我慢せずに伸び伸びとできるような家にしたいなっていうのは、構想として思い描いています。
今は猫の部屋に私が住まわせてもらっている感じなので(笑)
お互いに暮らしやすい環境を作ってあげられたらな、とは思います。
「視聴者さんと楽しめる場・猫ちゃんが幸せな環境」がママさんの夢
インタビューを通じて終始感じたのは、ママさんの優しさと思いやり。
ご自身の目標や夢を伺った時も、第一声は「仲間(視聴者さん)が楽しめる時間」「猫ちゃんが過ごしやすい環境」と、“自分ではない誰か”の幸せでした。
「YouTube×猫ちゃん」を通じた交流がママさんご自身の幸せにー。
そしてママさんの幸せが、猫ちゃんと、観ている視聴者を幸せにしてくれているのかもしれませんね。
ねこぱんち!Paraguayさんからのメッセージ
Q.最後に、ねこぱんち!Paraguayさんのファンの方、読者の皆様へメッセージをお願いいたします。
インタビュー記事をお読みいただいている皆様、動画をご視聴いただいている皆様、このような機会を作っていただいた推し猫グランプリ様に感謝致します。
私が猫たちと接して感じたことや普段の様子を皆さまと共有できる動画作りをしたいと思っています。そして、観に来て下さる方の心に何かを伝えられたらうれしいです。
お笑いに走ってしまうことも多いですが(笑)
また、皆さんと楽しく過ごす時間を持ちたくてライブチャンネルを開設して配信しています。
できているかどうかは分かりませんが、配信者と視聴者というよりは、みんなで楽しめる「仲間」というコンセプトで配信していますので、よろしかったら遊びに来ていただけると嬉しいです。
Q.ちなみに『第2回推し猫グランプリ』にはご参加いただけますか?
宜しいのであれば、是非参加させて頂きたいです。
今年もそうでしたが、次回もみんなでワイワイガヤガヤと盛り上がるイベントとして楽しませていただきたいです。
8位になったということで今回皆さんとても喜んでくださいましたし、結果発表までの間も推し猫グランプリの話題でワイワイと楽しかったので。
そういった機会をいただけること自体がとても嬉しいです。
まとめ
笑顔がステキなねこぱんち!Paraguayのママさんから、保護猫ちゃんへの愛情やファン(仲間)とのつながりについてたくさんのお話を伺いました。
周囲が驚くほどの行動力を持ちながら、巡り合わせやご縁を大切に過ごされるママさん。いつも“誰か”の幸せを願いながら、日々全力で「命」と向き合う姿勢が、「ねこぱんち!Paraguay」というチャンネルの魅力なのでしょう。
次はどんな動画を発信してくれるの? 7匹の中の、誰が登場する動画なの?
そんなワクワク感を楽しみながら、毎週金曜21時のライブ配信にも足を運んでみてはいかがでしょうか?
取材・文/南マイコ