『推し猫グランプリ2020』で見事グランプリを受賞された「タイピー日記/taipi」さん。
保護猫の「りんちゃん」、先住犬の「ブリちゃん」とともに離島でまったりスローライフを送られています。
そんな猫ちゃんたちとのゆったりとした日常や、YouTubeへの発信についてインタビュー! 動画撮影の裏側や、りんちゃんブリちゃんの魅力をたっぷりとお伺いしました。
◎タイピー日記×保護猫りんちゃん・先住犬ブリちゃん
・チャンネル登録者数:17万人以上(2020年7月3日時点)
・佐渡島の自然、釣り、動物との触れ合いを発信中
・愛猫さん:りんちゃん(本名:りんどう)♀
・先住犬:ブリちゃん(ケルピー×ボーダーコリーMIX)♀
◎ファンのみんなが押し上げてくれたグランプリ受賞
Q.『推し猫グランプリ2020』グランプリ受賞おめでとうございます! 受賞を知った時のお気持ちや周囲の方の反応はいかがでしたか?
▲受賞のお祝いに「鯛の姿作り」をご馳走
実は、『推し猫グランプリ』の存在自体を知らなくて(笑)
(僕のチャンネルは)猫専門チャンネルではなく、釣りですとか、日常系の動画も公開しているので、全然知らなかったんです。
でも、周りの人たちが「中間発表で2位になっているよ!」ってコメントしてくれて。それで初めてグランプリの存在を知った感じでした。
「2位?なんだそれ?へぇ~。」みたいな感じで(笑)
ただ、エントリーを知ってからもそこまで気にしないで、自分のペースで動画投稿していこうと考えていました。
そのまま、終わってみたらまさかのグランプリを受賞していて。びっくりしましたが、応援して下さる皆さんのおかげだな、ありがたいなって思いました。
Q.では、今回のグランプリはファンの皆さんのお力が大きかったということでしょうか?
そうですね。ファンの方が押し上げてくれて、グランプリを受賞できた感じです。本当にありがたいです。
ただ、最近はYouTubeにいただくコメントに全然返信できなくて……。
初期のころは返事を書いていましたが、最近はかなりの数のコメントをいただくので、返信ができていない状況です。
もちろん、毎日いただくすべてのコメントに目を通しています!
りんちゃんや(先住犬の)ブリちゃんはもちろん、自分のチャンネルを支えてもらっているなって感じていて、本当に感謝しかないですね。
◎保護猫りんちゃん&先住犬ブリちゃんの日常
Q.りんちゃんとの出会いの動画は本当に衝撃的でした。実際に保護された時の体験談や、率直なお気持ちはどうだったのでしょうか?
▲林道の側溝に落ちている小さな子猫を保護
運動不足だったので、林道を自転車で走っていました。夕方の薄暗い時間帯でしたが、いきなり黒いものがわーって道路を横切って。
「あっ!」って思って様子を見たら、小さな黒猫がぽろって、側溝に落ちてしまったんですよね。でも、自転車だったのでどうすることもできず。
保護するためにも車が必要だと思い、急いで家に帰りました。30分くらいは経っていましたが、戻って探したらまだそこにいて。親猫も見当たらなかったので保護しました。
あまりにも弱々しくて、正直ちょっと厳しいかなって思ったんですが、一応すぐに病院へ連れていきました。
そこの先生がすごくいい先生で、ニコニコ対応してくれて、僕自身もすごく安心したのを覚えています。
Q.タイピーさんご自身は、りんちゃんと出会う以前に猫を飼った経験はありましたか?
猫ちゃんを飼うのは今回のりんちゃんが初めてなんです。だから、保護した当時は全然知識もなくて、扱い方も分からずに戸惑いました。
犬はずっと飼っていましたが、猫は初めてで。猫の可愛さもまったく分からなかったんですけど、実際に飼うと本当に可愛いですね(笑)
Q.タイピーさん、視聴者の皆さんはりんちゃんを「子犬」と表現されていますが、りんちゃんはどんな性格ですか?
はい、りんちゃんは「子犬」です(笑)
すごく観察力があって、ブリちゃんのことを何でもマネするんです。
例えば、ブリがお気に入りのおもちゃをベッドの裏に持っていってがしゃがしゃ遊ぶんですが、りんちゃんもまったく同じ行動をしていたりとか。
小さい時からずっとくっついて一緒にいるので、本当の親子というか、たぶん特別な存在だと感じているのだと思います。
Q.りんちゃんを保護した時、先住犬ブリちゃんとの生活に対する不安はありましたか?
ブリと僕には信頼関係があったので、「大丈夫だ」と確信して会わせました。実際に2匹の相性もすごく良かったし、敵意を見せるような素振りはまったく無くて、すっと懐に迎え入れる感じでしたね。
なので、同居への不安は特に感じなかったです。
実は、ブリのしつけは小さい頃から意識して取り組んできました。『オオカミ方式』で、悪いことをしたら僕が実際にブリの鼻先をガブって噛んだりとか(笑)
上に乗ってひっくり返しながらじゃれたりもしましたね。主従関係だけははっきりさせるように意識しました。まだ完璧ではないですが、そういった積み重ねもあって、ブリとの信頼関係には自信があります。
Q.いつも仲良しな2匹ですが、ケンカしたりしないんですか?
2匹が本気でやり合ったことはないですね。いつもじゃれ合って遊んでいます。
ブリがりんちゃんの上に乗っかって、ワーっとやることはあるんです。体格差もあるし、ブリはけっこう力もあるんですが、りんちゃんも負けじと反撃していますね。
反撃し合って、隙があれば飛び掛かるみたいな(笑) 2匹は本当に仲が良いなって思います。
Q.ほほえましい2匹ですね! ところで、りんちゃんの目の具合はいかがでしょうか?
拾った当時は炎症がひどくて、手術で目の膜を除去してもらいました。取り切れずに残っている部分はまだありますが、日常生活には支障ありません。
片目は白い曇りが取れてきて、黄色い瞳がはっきり見えてきました。炎症がひどかった左目は、もしかしたら再手術するかも、という話が先生から出ています。ただ、もう少し様子を見てからになると思います。
上下に動くものを目で追うのが少し苦手ですが、その分を耳でカバーしている感じですね。
拾った当時の状態からここまで大きくなって、本当に良かったなって思います。
動物は「家族」であり、深い信頼関係で結ばれた存在
インタビュー中もりんちゃんブリちゃんが自由に歩き回っていて、優しく撫でながらお話してくれたタイピーさん。
りんちゃんブリちゃんを当たり前のように「家族」と呼び、お互いに信頼し合いながら生活されている様子がとても印象的でした。
そんな優しさがにじみ出るタイピーさんから、YouTubeでの発信や継続のコツについても伺いました。
◎登録者17万人!「タイピー日記」YouTube発信の本音
Q.タイピーさんの動画はどれも温かく、みんなが家族のように感じられる素敵な雰囲気を感じます。そんな愛される動画を作る秘訣はありますか?
うーん、どうだろう(笑)
秘訣になるかは分かりませんが、ブリやりんちゃんに対しては、なるべく自然体で話しかけるようにしています。気持ちを込めて、親身になって話すことを心がけていますね。
家族として、対等に触れ合う感じ。自然体で向き合うからこそ、動物たちの素の表情が撮れるのかもしれません。
Q.ほぼ毎日動画を投稿されていますが、大変なことはありますか?
編集にすごく時間がかかる動画と、すんなり完成する動画があります。釣りをして、魚をさばいて料理して、ブリりんに食べさせる動画はかなり時間がかかりますね(笑)
あとは、毎日「次の動画は何をしようかな?」って悩んでいます。本当に毎日考えていますね。何気なく動画を撮っているだけじゃなくて、実はけっこう悩む時間も長いです。
釣り動画がメインだったころは、更新頻度も1週間に1本くらいで。
りんちゃんと出会ってからは、子猫の成長を記録する意味でも、毎日欠かさずに動画を更新するようにしました。ただ、最初のころは本当にきつくて(笑)
でも、なんとかやってこられました。最近では動画作りが習慣になっています。
Q.りんちゃんとの出会いが、タイピーさんのYouTube運営を加速させるきっかけになったんですね!
そうですね。自分でも登録者数がここまで伸びるとは思っていなくて(2020年7月3日現在で17万人以上)。皆さんが登録してくれて、ありがたい限りです。
最初はトンビをつんつんしたり、スズメを保護したりする動画が人気で(笑)
でも、そんな偶然はめったにないので、伸び悩む時期が長かったです。そこでりんちゃんと出会って、応援してくれる方がぶわ~っと増えた感じですね。
「目の手術費用に」って、視聴者さんからの投げ銭をいただいたこともありました(YouTubeのLive配信スーパーチャット機能にて)。
感謝の気持ちが大きい分、毎日更新が大変だとしても、家族の成長を記録してみんなに届けようと思えています。
Q.ほかに、りんちゃんとの出会いで変わったことはありますか?
当たり前ですが、りんちゃんを育てなきゃいけないので。お世話をする時間が増えましたね。ブリちゃんの世話もあったので、本当に、子どもが1人増えた感じです(笑)
大変な面もありますけど、その分たくさんの幸せをもらえているなって。大切な家族が増えたし、毎日が明るくなりました。
今思えば、ブリちゃんの子犬の時の成長ももっと記録しておけば良かったかな(笑)
Q.タイピーさんは魚をさばくのも非常にお上手ですよね!
いえいえ、趣味程度なのでまだまだです!
実は、佐渡に引っ越してきてからなんですが、お気に入りの割烹料理屋さんが自分のチャンネルを見てくださっていて。
魚をさばく動画に「全然ダメだな」ってダメ出しされました(笑)
それで、「教えてやるから来い」って言ってくださって、2回くらい魚を持って教わりに行ったんです。
包丁の握り方から教えてもらえて。最近の動画を見せたら「うまくなったじゃん」って言ってもらえました(笑)
大変だけど、やっぱり配信は楽しい
視聴者に癒しと憧れを届けてくれる「タイピー日記」ですが、実は、撮影の裏側に多くの努力や工夫がつめ込まれていました。
ただ、「きつかった」「悩みは尽きない」と語るタイピーさんは終始『笑顔』。YouTubeへの発信や、それを通じた視聴者の方との交流が本当に楽しそうで、充実されていることが伝わってきました。
◎タイピー日記さんからのメッセージ
Q.最後に、タイピーさんのファンの方、読者の皆様へメッセージをお願いいたします。
こんなにたくさんの方に僕のチャンネルを知ってもらえて本当にびっくりしていますし、感謝しています。
これからも、“ブリりん”の成長過程を発信しつつ、自分のやりたいことを織り混ぜながら動画にしていくつもりなので、これからも温かく見守っていただければと思います。
たまに虫とか出てギャーっと言われるかもしれませんが(笑)
これからもよろしくお願いします。
Q.ちなみに『第2回推し猫グランプリ』にはご参加いただけますか?
はい、参加させていただけるならありがたいです。
ただ、グランプリは一度獲らせていただいて大満足なので、2回目は他の猫ちゃんに(笑)
◎まとめ
朗らかな雰囲気をまとったタイピーさんから、りんちゃんブリちゃんへの愛情やYouTube発信への想いをたくさん伺うことができました。
いつでも誰に対しても自然体で、対等に向き合う姿勢が、動物たちからも視聴者さんからも広く愛される「タイピー日記」の根源かもしれませんね。
今後もりんちゃんブリちゃんの成長や、タイピーさんの包丁さばきの上達から目が離せません。
取材・文/南マイコ