里親募集型猫カフェ 猫式様「猫も人も幸せに」|推し猫グランプリ2021特別インタビュー

『推し猫グランプリ2021』猫カフェ部門で見事、aoneco賞を受賞された、里親募集型猫カフェ「猫式」さん。

「猫も人も幸せに」をコンセプトに、保護ねこカフェの運営や各種イベントの主催など、幅広くご活動されています。

そんな「猫式」の皆さんに、里親募集型猫カフェの運営や活動にかける想い、伝えたいメッセージなどについて、たっぷり伺いました!

◎『猫式』とは?基本情報・略歴

・神奈川県で初めて里親探しを目的として作られた猫カフェ
・2012年3月、川崎市の高津区にオープン
・アクセス:田園都市線 溝の口駅東口(渋谷から急行13分)◆田園都市線 高津駅◆JR南武線 武蔵溝ノ口駅北口◆どの駅からも徒歩約8分
・コンセプトは「猫も人も幸せに」
・近日、大改装予定!(2021年9月時点予告あり)
公式YouTubeチャンネルは登録者数1700人以上(2021年9月時点)

 

◎「推し猫グランプリ2021」aoneco賞受賞!

Q.『推し猫グランプリ2021』aoneco賞受賞おめでとうございます! 受賞を知った時のお気持ちや周囲の方の反応はいかがでしたか?

▲画像引用:『猫式』公式ブログより

ビックリしました!相当な数の猫カフェさんが参加されていたので、まさか賞をいただけるとは思わず……。最高にうれしかったです!

お客様や里親さん、ボランティアさんたちもとても喜んでくださいました。みなさん応援してくださっていたので。また、取引先の方からも「猫式さん、推し猫グランプリ入賞してましたね!」と言っていただくこともありました。その節は本当にありがとうございました!

 

■見事に入賞となった当グランプリ結果発表ページには、数多くの応援コメントが溢れています。

いつも猫式メンバーのお世話ありがとうございます!みんなかわいくて大好きです!漫画もたくさんあって居心地がよく落ち着きます。わたしの推しカフェNo.1です!

いつも癒しをありがとうございます!私の心の拠り所、猫式最高っ!

猫式さんのおかげで保護猫という言葉を知り、保護猫を預かるという夢を持ちました。猫式さんとの出会いがとても大きな意味を持ちました!

◎“猫式”として保護猫活動をはじめたきっかけ・熱意

Q.「保護猫カフェ」をスタートされたきっかけを教えてください。

もともと、外猫ちゃんにご飯をあげていたことがあり、それがキッカケで保護活動をしている方と出会いました。その経験の中で、外猫ちゃんを取り巻く状況を知り、自分たちにも何かできることはないか?と思い始めたのが始まりです。

最初はボランティアさんの後方支援からはじめました。その後、徐々に「猫カフェで里親探しをしたらどうだろう?」と考えるようになり、そこから開店に向けて準備を始めました。

Q.保護猫活動をスタートしてみて感じたことはありますか?

現在はどの地域でもボランティアさんの負担が大きいと思います。ボランティアさんや活動家さんだけでなく、いろんな方がTNRや保護ねこちゃんの預かりなど、それぞれできることから始めて、たくさんの方が保護猫活動に参加する世の中になったら、今より不幸な猫ちゃんが減るのではないかと思います。

◎保護猫の仲間入りから譲渡まで

Q.保護猫さんたちと過ごす中で感じる「幸せな瞬間」や「大変なこと」がありましたら教えてください。

幸せな瞬間は、とてもビビリで心を開いていなかった子が、何かの拍子にものすごくデレてくれた瞬間ですね(笑)

あと、里親さんからすごく幸せそうな写真が送られてきた瞬間も、本当に幸せを感じます。自慢になってしまいますが、私にだけ特別な表情を見せてくれる瞬間はたまりません。

反対に大変なことは、猫同士の相性問題です。多くの猫がいる環境では、どうしても仲の悪い子や相性の悪い子が存在します。ガチ喧嘩で大怪我を負ってしまった子もいるため、隔離などの対策が必要になってきます。

あとは、触れない子の医療についてですね。人懐っこい子ばかりが加入するわけではないので、何年経っても触れない子も中にはいます。体調が心配な時になかなか病院に連れて行けなかったり、点眼や投薬などの継続した治療ができなかったりと、健康管理はとても難しいですね。

 

Q.猫式さん店内には常時何匹くらいの保護猫さんが暮らしているのでしょうか? また、年間で何匹の保護猫さんが譲渡に至っているのでしょうか?

加入・卒業などで増減はしますが、常時だいたい18匹前後はおります。そこから譲渡にいたる子たちは、年間では平均して10匹前後でしょうか。

少ないかもしれませんが、ゆっくりでも確実にいいご縁につなげられるようにしたいと思っています。また、もし猫式に理想の猫ちゃんがいなくても、地域のボランティアさんを紹介して、保護猫ちゃんの家族が見つかるように努めています。

※里親募集中&卒業した猫さん情報はこちら(「猫式」公式HP)

 

Q.譲渡先が決定した時の率直なご感想や想い、印象に残っていることを教えてください。

「よかったね!」と喜ばしく思う反面、どうしても寂しいという気持ちは生まれますね。

でも、猫式にいても1ニャン1ニャンにたっぷり時間を注ぐことはできないので、やっぱり生涯お家の子として、愛情をたっぷり注がれて幸せになってほしい!と思うようにしてます。

印象に残っているエピソードは、猫エイズキャリアの子と里親さんのお話です。

当店を卒業した後、里親さんの事情により戻ってきた猫ちゃんがいまして。改めて血液検査をしたところ、猫エイズが陽性でした(猫式加入時の検査では陰性)。

そのため、他の子たちと一緒にできず、自宅に連れ帰って里親募集をしていました。お店にも出ていないし、エイズキャリアの影響でチャンスには恵まれにくいかな……と思っていたところ、ブログを見た方から、里親希望のお申し出をいただきました!

猫エイズの事も色々お話させていただきましたが、その子がかわいいと。その子を迎え入れたいと言って下さって。最期のその瞬間までそのご家族に大切にしていただき、とても幸せな時間を過ごすことができました。本当にいいご縁に恵まれましたし、今でも忘れられないエピソードですね。

 

Q.猫式さんは、レンタルボックスやキャットシッターなど、幅広い取り組みもされていますね! 実際に利用されている皆さんの反応や取り組み始めたきっかけを教えてください!

レンタルボックスでは、色々なクリエイターの方や作家さんと知り合うことができ、楽しくやらせていただいています!既製品にはない独創的な作品も多く、猫式でしか買えない作品もあるので、本当にオススメです♪

キャットシッターも皆さまから温かいお言葉をいただいています。シッターを担当するスタッフについて、猫式でどんな風に猫に接しているかをお客様が実際に確認できるので。とても安心してご利用していただいています。

これらの取り組み始めた経緯ですが、当初は卒業生限定でした。そう、私が単に卒業生に会いたかったからです(笑)

 

◎「発信」へのこだわり・伝えることの大切さ

Q.SNS発信で大切にしていることはありますか?

他の方の保護活動や、やり方について批判することはできるだけしないようにしています。いろんなやり方や考え方がありますので。

常々、猫が好きなこと、守りたい思いは同じなのに、いがみ合ったり揉めているのを見ると、もったいないなぁと思います。

あと、できるだけわかりやすく伝えるよう、気をつけています。

Q.猫式さんは『ネコDK』や『もやもやさまぁ~ず』など、多くのメディアに掲載されていますね!そういった縁がつながったきっかけなどはありますか?

▲画像引用:『猫式』公式ブログより

猫式にいらっしゃったお客様がつないでくださったり、あとはSNS発信を見て、雑誌の方がご連絡くださったりというケースが多いですね。

直近のメディア情報をお知らせさせていただくと、最新の『ネコDK』でも猫式メンバーが大活躍してます! よければぜひご覧いただけたらうれしいです♪

 

◎『猫式』の皆さんからメッセージ

Q.最後に、保護猫活動家の方や読者の皆様へ向けて、メッセージをお願いいたします。

保護猫カフェに遊びに行くだけでも保護猫活動といえますので、ぜひお近くの保護猫カフェに遊びに行っていただけるとうれしいです。また、遠くて行けないという方は、YouTubeを見るだけでも保護猫ちゃんの支援になります。

また、SNSをフォローしたり、広めてくださることも、保護猫の認知度アップにつながります。ぜひよろしくお願いいたします。

Q.ちなみに『推し猫グランプリ2022』にはご参加いただけますか?

実は、近々改装する予定があります!!

次回は新しいインテリアで入賞できるよう、がんばります!

 

◎里親募集型猫カフェ「猫式」様インタビューまとめ

取材を通じて、個性あふれる保護猫さんを大切に思う優しさがひしひしと伝わりました。

神奈川県ではじめてとなる保護猫カフェをオープンしてから、9周年を迎えた猫式さん。近々、大改装が実施されるとの予告もあり、新しいリスタートが今から楽しみですね!

保護猫活動への強い想いを抱き、あたたかい愛で包まれる猫式メンバーさん。まずはYouTubeやSNSを通じて、キラキラとした表情に触れてみてはいかがでしょうか?

取材・文/南マイコ

関連記事